参照サイト:
犬 11歳 オス(未去勢)
【 眼が赤い 】とのことで来院されました。
■ 来院時には、目の玉の表面にある角膜に穴が開いて(角膜穿孔)おり、内部に膿(うみ)がたまっている様子でした。 角膜穿孔は治療に失敗すると眼球が潰れてしまう事もある怖い病気です。
■ 手術で治療することが推奨される状態でしたが、以前から麻酔をかけづらい持病の事もあり、点眼と内服薬での治療を試みる事になりました。
■ 最初から抗生剤を複数種類使用し、どの抗生剤が効果的かを調べるために、培養感受性検査などをしながらの治療になります。
治療中は眼球内から内容物が出てしまいましたが、そこから徐々に持ち直し、傷は完全にふさがりました。
■ この治療では、ご家族の協力が何より大切でした。 数週間にわたり昼夜を問わず点眼を続けて頂いたため、硬めが潰れてしまうような最悪の事態を回避することが出来ました。
※ このケースでは、幸いにも一つだけの原因での角膜穿孔でしたが、別の原因もありますので、必ず別の原因を発見するための特殊検査も行っております。
■ 最初は小さい傷でも状況によっては、数日で角膜穿孔になってしまう事もあります。 少しでも眼に異常を感じた方は、すぐにでも動物病院で診察を受ける事をお勧めします。
獣医師 冨田 浩平